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東洋医学 ホントのところ

久々に秋晴れの気持ちよいお天気が続いています。
7月から延期が続いていた「さかいマルシェ」、ようやくようやく本日、出店できそうです!!
様子は来月号でまたご報告させて頂きますが、お近くの方は
11:00-14:00 中央線武蔵境駅南口 むさしのプレイス前広場にてお待ちしております。
刺さない小児はりの体験と、素焼きのお皿を頭に乗せてモクモクする「ほうろく灸」をお試しいただけます。
過去2回お知らせしてボツでしたので、今回は確定する朝まで告知しませんでした(^^;
 
ほうろく灸といえば・・・
ひと月ほど前 9/24(祝) 19:30~ NHK総合にて「東洋医学、ホントのチカラ」という番組にて
頭のてっぺんのツボ「百会(ひゃくえ)」の効果について面白い実験が放送されていました。
 
番組自体は、鍼灸/ヨガ/漢方 3つの分野について科学的実験データなどを交えて紹介し、
その力について検証する、というものだったのですが、上記百会の実験など私も初めてるものもあり、
非常に興深かいものでした。
 
両耳をつないだ線と鼻を通るお顔の正中線が交わる、頭のてっぺん「百会(ひゃくえ)」。
名前の通り、体中の気が集まる重要なツボであることは、前々号でお伝えしました。
前号お伝えした、足裏ほぼど真ん中、元気の出るツボ「湧泉」と合わせて全身状態を良くしてくれる
非常に大事なツボです。
 
大事なツボとは分かっていましたが、とても面白かった実験がこちら!
 
孤立状態で飼育し、相当なストレス状態に陥ったラット(ラットも独りぼっちだとストレス抱えるんですねー)を
ポイっと別のラットの飼育カゴに入れると・・・
ストレスフル状態で相手のラットに噛つくわ、ひっかくわ、の大騒ぎ、相手を攻撃し続けます。
 
が、頭のてっぺんの百会に「貼る鍼」をペタッと貼ってあげると・・・
あら不思議、借りてきたネコのように、まぁ一気に大人しくなり、むしろ怒った相手に攻撃されて耐える、
というくらいまで激変したのです。
 
このラットの血中ストレスホルモン(オレキシン)値を測ってると、3.5→2.4に急降下。
ストレスを感じなくなったことで、ふるまいが一気に沈静化したのが大人しくなった理由。
 
何度もお伝えしているように、百会は自分で圧すだけでも十分効果があります。
はぁ~っと息を吐きながら、頭のてっぺんで気持ち良いところを探し出し(これが重要!!)、
ぐーっときもちよーく、長めに10秒~20秒圧すだけでも、身体が気持ちが緩んでくるのが分かります。
 
最近本や雑誌などでよく目にする、怒りをコントロールする「「アンガーマネージメント」。
「6秒カウントすれば怒りが消える!」のであれば、ふつふつ・・・と来ているぞ、と自覚したら、
もしくはイライラが募ってきている!と自覚したら、
とにかく百会を圧して、息を吐く!!!
 
息を吸ってはいけません。息を吸うとそれだけで怒りやすく、イライラしやすくなります。
怒る前やヨシ!と気合を入れる前は、自然と息を吸って止めていますよね。
 
とにかく息を吐く。しかも、フーッではなく、ハァ~です。
フーッ、は、唇周り~首周り~鎖骨下までの筋肉が緊張し、肺も収縮しきれません。
ハァ~なら、一気に首周りが弛緩していくのが分かるはずです。
 
試しにやってましょう。
はい、フーッ。
次に、ハァ~・・・
違い、分かりましたよね!
 
違いが分かったところで、百会を探して圧します。
両手を開いて親指を耳に当て、中指が合わさるところが大体百会になりますから
その付近でより気持ちいいツボ、響く箇所を探しましょう。
探し当てたら、今度は片手で指先を立てて、爪を立てるくらいの気持ちで、ぐぐーっと圧し込ます。
圧し込む時は両手だとなんだか力が分散してしまうので、片手がおススメです。
どうです?ツーン、じわ~っと響けば成功です!
 
実際に、イヤイヤ・キーキーの強いお子さんの百会を小児用のはりで刺さないように刺激してあげると、
板のように緊張していた首~肩甲骨周りがふわっと緩表情もつり目がち→たれ目?まで激変します。
傍でていたお母さんが、「顔が変わった!ニコニコしてる~!」と感激されるほど。

実際は明らかにつり目からたれ目まで変わっているわけではないのですが、
目は心理状態、緊張状態をよく表すもので、身体がラクになると子どもの表情はガラッと、ほんとうに
リラックスした、その子らしい、なんともかわいらしい顔に変わるのです。
お母さんはやっぱりかわいいわが子の顔が大好き。
思わずよかったね~とお母さん自身も緩親子関係も改善するのです。
もちろん、イライラ気なお母さんにもその場で百会は刺激します。

こんな風にお子さん~大人、年配の方まで安心に使える百会。
是非日課の一つとして取り入れててください。

あらゆる慢性痛や急性の痛にも百会圧は効果的。
というのも、すべての痛はストレスを生むからです。
痛い→ストレス→血流悪化→筋肉こわばる+神経過敏→さらに痛む→ストレス・・・の悪循環。

百会圧→気もちいい=ストレスホルモン減→筋肉緩む→少し減る
の好循環にもっていってあげましょう。

この百会、お灸ならなお効果的!
ですが、なかなか自宅ではできません。
濡らしてレンチンした蒸しタオルや、ドラッグストアで売っている同様の温めグッズを頭に乗せて、ハァ~っ。
これから寒くなる季節は特におすすめです!

・・・と、他にもアフリカでお灸で結核を治している実例や、
アメリカ空軍により開発された戦場で素早く痛を止めるための耳への小さな鍼など、
ご紹介したいことが沢山あったのですが、百会の効果だけで終わってしまいました・・・

本日のご報告を兼ねて、来月号は早めに、これらのことをお伝えしていきますね。
では、お近くの方は、百会のモクモクほうろく灸、お待ちしています!!