気管支/小児ぜんそく②

朝晩こそ肌寒いものの、日中は汗ばむほどの爽やかな秋晴れが続いています。

長女が、夏休の宿題の定番、朝顔の、程よく枯れたつるでリースを作るというので、
近所に飾りの木の実拾いへ行きました。
松ぼっくりやどんぐりに加え、ハナズキの真っ赤な実や紫式部のつぶつぶ、
なんだかわからない緑の実を拾い集め、これって、これじゃない?どうかなー
と図鑑とにらめっこ。
秋の実りの豊かさに改めて驚かされ、充実した気持ちになりました。
私たちの体も、発散・成長の夏から、収斂・結実の秋へ移っています。
冬に向けて、内向きのエネルギーへ転換する、大事な時期です。
さて、先月は、低気圧の接近による、気管支ぜんそく発作と
西洋医学の治療法についてお伝えしました。
今月は、東洋医学的お手入れ方法や日常生活の対策についてお伝えします。
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日常生活で気をつけるべきことは・・・
①ストレスは大敵!!
  副腎皮質から大量の抗ストレスホルモンが分泌されるものの、
  長くは続かず、全身の免疫系等に異常が出ます。
  そうすると一気に悪化するので、ストレスから逃げる&減らすことが肝要!
  発作への不安自体がストレスになるので、
  しっかり吸入ステロイド薬を継続し、
  不安の種を取り除きましょう。
②冷たい空気を避ける
  気道に入る空気の温度を少しでもあげるため、
  外出時は必ずマスクをしましょう。
  また、急いでいても朝一番に駆けたりしないように!
③台風や低気圧の接近前は要注意!
  天気予報を参考にしながら、無理せず、睡眠をしっかりとりましょう
④動物やダニほこりなどのアレルゲンに触れない
  風の強い日は花粉で発症することもあるので、必ずマスクを。
⑤たばこの煙厳禁!!
  タバコの煙は刺激になるだけでなく、気道の炎症を悪化させます。
  患者さん自身が喫煙を止めることはもちろん
  患者さんの近くで吸う事もやめましょう。
⑥適度な運動で心肺機能を高める
  水泳、ジョギングなど心肺機能を高める運動を。
⑦アレルギー性鼻炎・副鼻腔炎も治療を。
  いずれも小児の5割、成人の6割が併発します。
  そちらの治療も同時に行いましょう
鍼灸治療では、⑦の鼻炎や副鼻腔炎も同時に治療していくことができますし、
①ストレスによる疲労から回復させることもできます。
全身丸ごとの治療だからこそ、喘息だけでなく、全身の免疫力をあげ
喘息のきっかけになる風邪を予防することもできます。
ぜひ継続して鍼灸治療を受けててください。
小さなお子さんにも肌をさする程度の刺激なので、気持ちよく安心です(^^)
その上で、自宅でできる私のおすすめケアは・・・
①鎖骨の下あたりを軽く5本の指先でタッピング or  さする
②手のひらの親指の付け根のふくら「魚際(ぎょさい)」&
 肘の内側(親指側)「尺沢(しゃくたく)」を
 ググッと圧す or  お灸をする
③親指の爪の際「少商(しょうしょう)」を
 爪楊枝などの鋭いもので、チクチクと強めに刺激する
④首根っこ「大椎(だいつい)定喘(ていぜん)」をドライヤーで温める 
⑤人にやってあげる場合は、背中の肩甲骨の間「肺ゆ」を
 さする or  5本の指先でタッピング
いずれも、ゲホゲホ咳き込むつらい時に効果的です。
喘息でなくとも、風邪の咳が長引いた時にも効果的です。
また、咳は寝転がるとひどくなりますから、
就寝時は腰のあたりから布団やクッションを丸めて
かなり高くして傾斜をつけてから寝るのもひとつの手です。
(起坐呼吸といい、咳き込や呼吸の苦しさが一時的にになります)
これからぐっと冷え込むようですし、空気の乾燥も続きます。
首元をしっかり保温して、うがい手洗いで風邪予防に努めましょう。