暑さ寒さも彼岸まで、ぐっと秋らしくなりましたね。
今月はやたらと雨が多く、台風もあり、
具合の悪いお子さん&お母さんが多く見受けられました。
低秋圧の影響を受けやすいのが「気管支/小児喘息」、
「めまい」「頭痛」「関節の痛み」など。
特に、ぜんそくのお子さんは(時に大人も)、
台風が近づくと、それまでなんともなかったのに、
突然発作を起こすので注意が必要です。
今月は、相談の多かった「気管支/小児喘息」について、です。
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小児喘息・気管支喘息は、気道が「常に」
風邪(咳)が悪化して一時的に気管支炎を起こすのとは違います。
①激しい咳き込みに加え、息苦しさや胸苦しさがある
②呼吸時にヒューヒューという笛音やゼーゼーという喘鳴がある
③就寝時と明け方の咳込みが激しく(=ぜんそく発作)、眠れない
④運動後、または急ぎ足や走るなどの後、息苦しさを感じる
⑤喉のつまり感や胸の痛みを感じる
⑥台風の前や、季節の変わり目に悪化する
⑦冷たい空気を吸い込むと咳込む
⑧動物に触れた後からひどく咳が続くようになった
これらが気管支喘息の主な症状と特徴です。
1960年代には、大人も子どもも約1%
現在では大人で約3%、子どもでは6%と、増加傾向にあります。
すっかり身近な病気となりましたが、
発作時には気道が狭まり、呼吸が出来ず、
年間2,000人弱の方が命を落とす、実は怖い病気の一つです。
そして、発作時以外はなんら普段と変わらず、元気なので、
すっかり治ったと勘違いされやすいのですが、ここが落とし穴!!
普通の風邪(上気道炎)と違い、
気道の粘膜上皮は剥がれ落ちて、「常に」炎症を起こして浮腫み、
「通常時から」空気の通り道が非常に狭くなっています。
ここへ花粉やダニ・ハウスダストなどのアレルゲン
(アレルギー反応を引き起こす物質)
それらの刺激をきっかけに、分泌物が急増、気道の筋肉も収縮して
呼吸困難となるのです。
つまり、治ったと思っていたころに発作を起こすのです!
「慢性炎症」は目には見えないので、
普段症状が出ないと、治ったものと勘違いしてしまうのですが、
実は、空気が通っても痛いほど、内部はひどい状態・・・!
皮がめくれて剥き出しになっているのを想像してみてください(> < )
ですから、発作時だけでなく、年単位でのコントロール=
主に吸入ステロイドが中心になるわけですが、
ステロイドは怖いから、と、発作が起きたときだけお薬を使って、
日ごろの気道の炎症治療を怠っていると、
発作を繰り返し、悪循環に陥ります。
そうすると、結果的に気道の壁が動脈硬化のように硬くなり
(気道の「リモデリング」といいます)、余計治りにくくなります
長期使用はコワいと思われているステロイドですが、
服用タイプや注射と違い、
安心なのです。
むしろ、使用しないで発作を起こしてしまうと、
全身に行き渡るステロイドを使うことになります。
喘息は、何年もかけて取り組むべき病気です。
主治医としっかり相談しながら、対策を考えていきましょう。
また、最近では、ゼーゼーヒューヒューいわないけれども、
しつこい咳が続く「咳ぜんそく」と診断される人が増えていますが
約3割の方が気管支喘息に移行すると言われており、
さて、では、投薬以外で気をつけると良いこととは何でしょう?
長くなりましたので、また来月、鍼灸治療含め、
ぜんそくの対策について続けていきます。